CLバルサ戦

試合結果と感想

1-0でユナイテッドの勝利。9シーズンぶりの決勝戦進出。おめでとう!
ホームでもボールポゼッションで劣勢に立たされたユナイテッドだが、集中力を切らさないディフェンスでバルセロナをシャットアウト。相手の攻撃のパターンをよく研究したディフェンスだった。テベス、パク、キャリックらがボールを追い回し攻撃を遅らせ、バルセロナに決定的なチャンスをほとんど与えなかった。バルセロナの攻撃はショートパス主体で、リオがいるユナイテッドの守備陣なら対抗できた。シュートまで持っていかれる場面もあったが、その大半がDFにシュートコースを限定されていたものだから最後まで「このシュートはやられた!」というシーンはなかった。
バルセロナのボール回しは見事だが、待ち構えたユナイテッド守備陣を驚かす意外性がなかった。ロングボールやロングシュートは全く可能性を感じなかった。ああ、これがスペインのチームなのか、と。ただアンリだけ(グジョンセンもか?)は別でフリーでシュートを打つ場面が2回あった。なぜスタメンで使わないのかバルサのチーム事情に詳しくない自分にはわからなかった。


メッシ

昔はいろんなリーグの試合を見て、いろんな国の選手に興味を持ったものだが今は違う。ユナイテッドオンリーだ(笑)。ユナイテッド絡みの試合しか見なくなった。そんな自分だから、メッシってあんまり顔もプレーも知らない(苦笑)。サッカーに興味のなさそうな「めざましテレビ」の連中が「メッシがメッシが」と言うものだから、マスコミ大大大っ嫌いな自分はそれに反応してメッシを嫌いになっていた(笑)。
で、今は2試合を見て、メッシの凄さが分かった。あの細かいステップのドリブル、左足前に吸い付くようなボールコントロールは見事としか言いようがない。相手の選手が突っかかってきても、左にでも右にでも簡単にかわす。クリロナのドリブルが相手の選手に向かっていくタイプなら、このメッシはゆっくりボールを持って、相手が出てきたところをかわし、そこから一気に加速していくタイプだろう。昔のオルテガがこんなタイプだったけな?
ユナイテッドはほとんど彼からボールを奪えなかった。だからボールを奪うことを諦めて彼にシュートを打たせないような守備をした。結局これには成功してメッシがフリーでシュートを打つ場面はなかった。

C・ロナウド

世界最高の選手と一部では言われているクリスティアーノ・ロナウド。しかしある程度以上のレベルのチームとプレーヤーを相手にすると、彼はほとんど完全に封じ込められてしまう。特にドリブラークリロナは通用しない。
良い選手=役に立つ選手、勝利に結びつく活躍をする選手というのなら、クリロナは世界ランキング圏外の選手だ。まだまだ上には経験を積んだ名選手がいる。サッカーセンスの塊であるチームメートのルーニーにも負ける。
だがオレはそれでもクリロナは世界最高だと思っている。だって見てて面白いもん。3段階加速するドリブル、デタラメな威力を持つキック、超人的なジャンプ力、意味不明なトリックプレー、観客はおろか相手チームも喜ばせる通らないノールックパス、自信満々なハンサム顔と泣き虫な所(笑)。無敵かと思えばクリシーザンブロッタにあっけなく完敗する所。そしてすぐにそれが顔に出る(笑)。ああ、そうだコイツは表情豊かで人間として面白い。サッカーはエンターテイメントだ。面白いのが一番だ。
ひとつ付け加えると、ドリブラークリロナは沈黙することがあるが、ストライカーであるクリロナには文句の付けようがない。ヨーロッパの主要リーグでクリロナのゴール数は最も多い。サッカーではゴールを決める選手が一番エライと思っているのでこれだけでも賞賛に値する。

バルセロナとユナイテッド

バルセロナのような強いチームと対戦すると観ているだけで血が沸き立つ。このために月に3600円も払っているのだ(笑)。真剣勝負に勝るエンターテイメントは存在しない。
バルセロナの中盤、トゥレ・ヤヤ、シャビ、デコは本当に上手い。バルサに強さを感じた大半の理由がこの3人だ。パクやテベスの懸命のチェイスにも慌てず落ち着いたボールキープとパスができる。このレベルの試合を見ると、如何にマイボールをマイボールにし続けることが大事かが分かる。ユナイテッドはパスやトラップが比べるとややブレていた。逆に言えばこういう基礎の部分のレベルが上がればもっと強くなれるということだ。こんな事を考えさせられるバルセロナとは偉大なチームだ。できればバルセロナとは毎シーズン対戦したい。こういう強いチームと対戦するとチームが成長する。それを見るのが楽しい。このような相手はあまりいない。バルサの他はレアル・マドリーやミラン、あと少し昔のバイエルン・ミュンヘン、同国のアーセナル。どのチームも憎たらしいところもあるが(笑)、戦う前の高揚感と戦った後の充実感が他とは違う。
昨シーズンは選手層が薄いのが弱点だと思っていたユナイテッドだが、今シーズンは違う。シーズン終盤、つまり今頃は本当に控えの選手ががんばっている。ブラウン、パク、シルベストルフレッチャーetc。彼らの頑張りがあってのCL決勝進出、国内リーグ首位だと思う。総合力は上がった。強くなった。そう実感すると本当に嬉しくなる。
ユナイテッドは2試合を通じてバルセロナに押されていたような印象だが、言えば奴らは国内リーグを捨ててるじゃん! 激しいプレミアリーグで首位を走るユナイテッドとは格が違う(笑)。チャンピオンズリーグ優勝の栄冠は国内リーグで優勝、もしくは最低でも優勝争いをしているチームが取るべきだという持論がある。だから近年のリヴァプールミランは実は気に入らない(笑)。

スコールズ

前半14分、ポール・スコールズミドルシュートがゴール右隅に吸い込まれた。
この綺麗なゴールが決まった瞬間、午前4時だというのにオレは右拳を前に突き出しガッツポーズを繰り返した(笑)。試合終了時、勝利が決定したときよりも喜んだものだ。この大事な試合で文字通り値千金のゴールを上げたのが、1番好きなスコールズだからたまらない。このシーンはビデオで10回くらい見た(笑)。
スコールズは決勝戦でもやってくれそうな気がする。